【2015/7/20 経済学部ワークショップの模様】

《ものひと地域研究会》

このまちで ライブ&トーク

吉井ヒカル (彦根市職員、シンガーソングライター)
武村幸奈 (株式会社はたけのみかた社長)
清水陽介 (どっぽ村エコワークス代表)
熊野英介 (信頼資本財団代表理事)

 今回は、4人のゲストスピーカーをお招きして、地域でいったい我々は具体的にどういう取り組みができるのか、 ということをテーマとした。

 まず、地元の県立大学を卒業後、市役所に勤務し、現在福祉の仕事に携わっている吉井ヒカルさんのお話を伺った。 吉井さんは、歌を歌うことを趣味とされているが、そうした趣味が人とのつながりを広げ、 ひいてはそれが仕事をする上でも役立っているということをお話いただいた。

 武村幸奈さんは、龍谷大学在学中に何人かの仲間と株式会社「はたけのみかた」を設立した。 食の安全安心にこだわる子育て世代を支援するために無農薬栽培などのこだわった食材を使った離乳食の販売を行っている会社である。 そして、それは同時に、生産者支援にもつながるというビジネス・モデルであった。

 実践事例の最後の報告者は、エコワークスの清水陽介さんであった。若い頃は自転車で世界中を旅された清水さんは、 自然素材中心で環境負荷の少ない家づくりを長年手がけてこられているが、最近では、地元の木材を活用した木製サッシを開発し、 製造・販売も行っておられる。さらに、廃業となったホテルを拠点とした新しい活動も企画されているとのことであった。

 これらの報告を受けて、信頼資本財団の代表理事で、株式会社アミタの代表取締役会長兼社長の熊野英介氏には、 まず冒頭に、資源の乱開発、人口爆発と将来予測される人口減少など、われわれの社会が世界史的観点からどこにあるのか、 そしてその認識に立てばわれわれはどの方向に向かっていかなければならないのか、といったことについてお話を頂いた。 アミタは、通常は不要なものとみなされる廃棄物を資源として再度利活用することを事業の中心に据えている。 その根底は、自然や人間も時には使い捨てのようにされるが、そうではなく、 価値を持続的に生み出す資本として捉え直そうとする考え方(哲学)がある。今、 アミタが南三陸町で取り組もうとしているバイオマス産業都市の構想は、森・里・海・街の資源循環だけでなく、 地域ブランド化をはかり、雇用の創出もはかるという包括的なプロジェクトである。

 最後に、熊野氏がリードする形で、他の3人のゲストスピーカーとのディスカッションをおこなった。

 講演会後のアンケートをみると、自分たちとあまり年齢の変わらない武村さんが若くして起業したことに、 多くの学生が強く興味を持ったことが分かった。とかく座学だと具体的イメージがわかないが、 実際に地域で起業をしたり、様々な取り組みを行っている方々に直接話しを伺うことは極めて有益であると思った。 (文責:中野桂)