【2012/8/7 経済学部講演会の模様】

投資で被災地の事業者を応援する


神谷亘(ミュージックセキュリティーズ株式会社証券化事業部)

清水浩司(マルトヨ食品株式会社取締役営業部長)

 講演会では、東日本大震災で被災した事業者の復興を応援するマイクロ投資の仕組みについて、 2名の講師を招いて話を伺った。

 まず、神谷亘氏から、マイクロ投資プラットフォームである「セキュリテ」の概要について説明があった。 マイクロ投資とは、個人が小口出資を通じて企業や事業に投資できる手法であり、投資を受ける企業は事業 単位で資金調達ができるもの。セキュリテでは、2001年より音楽、レストラン、純米酒の酒蔵など、の分野で 運営を始め、現在では、農林業やアパレル、スポーツ他、多岐に渡った分野の事業を対象としたマイクロ投資 を取り扱っている。こうした仕組みの中で、東日本大震災後、半分寄付・半分投資という形で、復興に向けて 動き出そうとする被災地の事業者たちを応援する「被災地応援ファンド」が新たに運営されるようになった。

 続いて、被災地応援ファンドに参画する事業者の1つ、気仙沼のマルトヨ食品・清水浩司氏から、被災直後 の状況や、復興に向けての現状・課題について話を伺った。ファンドに参加することで、資金を調達できるだ けでなく、全国に復興を応援してくれるファンがいてくれるようになったことが何より心強い、とのこと。 被災地では1年経った今ようやく、復興に向けて動き出したところだが、いろいろな形で格差が広がってしま わないようにと、自社だけではなく地域全体の再建に心を配る清水氏の姿勢に感銘を受けた。

 後半は車座になって、清水氏からの問題提起を受けて質疑応答を重ね、被災地の事業者の復興について さらに理解を深めることができた。主流の投資スキームとは全く異なったアプローチ に触れることができ、大変充実した講演会となった。
                                            (高田友美)