【2009/11/13 経済学部ワークショップの模様】

<Asian Studies Workshop 伍>
小樽商科大学百年史編纂室の活動と
『資料集』

平井孝典(小樽商科大学百年史編纂室)

  小樽商科大学では、ウェブサイトのホームページ (http://archives.ih.otaru-uc.ac.jp/) のトップで「大学紹介」をクリックしたつぎの画面で、「小樽商大の歴史」の下に記された、「沿革」 「100周年記念事業」「百年史編纂室」のいずれかから、大学史や所蔵史料についてのページにうつる ことができる。このサイトの運営は、小樽商科大学百年史編纂室研究員の平井孝典さんが担っている。

 平井さんの報告は、「1.百年史編纂室および関係組織の体制について」「2.百年史編纂室の業務」 「3.資料の収集整理」「4.特別教育研究経費」「5.小樽商科大学の「資料集」とは」「6.検索 システムの必要性」の順ですすめられた。小樽商科大学百年史編纂室の業務、それを可能とするための 学内での理解や資金の調達、アーカイブズの仕組みとその根拠がとても詳細に説明された。仕事の本旨 は百年史の編纂であるが、それをおこなうためにも、大学のアーカイブズが必要となるという。アーカ イブズの機能としては、資料の検索システムが不可欠で、その理由は、仕事をすすめるうえでの効率性、 画像化した資料を閲覧できる利便性、そして、「年史編纂という理解されにくい仕事を視覚的に説明で きる可能性」だという。

 小樽商科大学は、2011年に、小樽高等商業学校の創立から数えて百年めを迎える。かつては、創立50 年などに刊行される大学史誌には記念誌ていどの意義しかなかったが、近年では学術刊行物としての充 実がはかられ、それにみあう評価を得られるような史誌も刊行されるようになったという。アーカイブ ズは、通常はその大学の構成員が担当する大学史の研究や執筆を、それ以外のひともおこなえるように するための重要な道具だと平井さんは主張した。丁寧に、着実に仕事をすすめているひとならではの言 葉だと受けとめた。

 平井さんの報告は、彦根にゆかりのある盲導犬のことから始まった。いまではとりたてて特別な事柄で はなくなった盲導犬がいるということも、最初は奇異な受け止められ方をしたり理解されなかったりし たという。この発言は、大学史の編纂やアーカイブズの仕事も、それに似ているとの、平井さんの自負 だった。                             (阿部安成。出席者5名)