【2008/5/1 経済学部講演会の模様】

経済開発におけるインフラの経済的効果 −ラオス農村地域の貧困削減と農村道路の役割

金 秉基
(ラオス経済研究所アドバイザー・
 甲南大学非常勤講師)

  本講演では、ラオス経済をフィールドとして、インフラストラクチャ−整備と貧困問題の改善の関係について、研究成果が報告された。
 実証では、講演者がラオスにおいて調査した2つの町(良質な道路による中心都市へのアクセスを持つ町とそうではない町)の所得水準を比較し、道路の存在が有意な経済的効果を持つことが確認された。また、町の住民の金融資産運用の動向にも影響を持ちうることが示された。
 ラオスのような内陸国の場合、東アジアにおいて経済開発を契機となったような大きな対内直接投資は見込めず、国内資源の効率的配分と動員が不可欠である。本報告は、その点で、インフラストラクチュアーへの重点的な投資という政策が有効である可能性を示したもので、興味深いものである。
 報告後の質疑は、ラオス経済の現状や実証方法の厳密化に関して活発に行われた。