【12/5 経済学部講演会の模様】

『中国の経済と金融制度―対中投資相談の現場から―』

   菅野 真一郎 氏(みずほコーポレート銀行顧問)

 

 近年いろいろな面で重要性を増している中国の経済と金融について、この分野の第一人者であるみずほコーポレート銀行顧問である菅野真一郎氏に、お忙しい中を滋賀大学教職員・学生、市民の皆さんのために講演して頂いた。菅野氏は昭和41年に日本興業銀行に入行され、昭和59年同行上海駐在員事務所首席駐在員を初め同行上海支店長、同行取締役中国委員会委員長、日中投資促進機構理事事務局長、日本興業銀行参与、みずほヒューマンサービス(株)取締役社長、平成14年から現職に就任されるなど中国ビジネスに23年間携わっておられ、「中国ビジネスの歩く辞書」の異名を持っている銀行マンである。氏は本学の講演2日前に中国から帰国され、講演の翌日にはまた北京に旅立たれるという超多忙の中で、「皆さんもグローバルな視点で活躍をして欲しい」と熱く語られた。500人を超え、立ち見も多数出た聴衆は、講演内容に引き付けられていた。この講演会実現のために終始ご尽力を賜ったみずほコーポレート銀行関西金融事業本部と力石伸夫本学理事に感謝の意を表したい。
 講演は福田敏浩本学経済学部長の謝辞と菅野氏の経歴紹介から始まった。レジュメが25ページにおよぶ内容の濃い講演で、レジュメのタイトルは以下の通りである。@日本・世界の対中投資推移、A中国のマクロ経済、B中国の金融制度―対中投資の観点から、C相談現場から見た注意すべき対中投資案件、D中国進出成功事例―海外で成功するヒント、E中国駐在員赴任備忘録、F中国ビジネスのキーワードは"共存共栄"。
 講演の中でも、日本企業の対中戦略、中国の金融機関の体系、中国金融機関の資産・負債・総資産シェアの推移、外資系金融機関の対中進出状況、外資による出資・経営参加一覧、外資系金融機関の業務展開、相談現場から見た注意すべき対中投資案件の豊富な事例、中国進出成功事例―海外で成功する多くのヒント、海外で成功する秘訣としてのニッサン、トヨタ、マツダのトップの経営哲学、中国駐在員赴任備忘録での9項目におよぶ中国人との付き合い方、12項目の中国での生活面の留意事項、6項目の駐在員心得、渋沢栄一の中国観や松下幸之助の中国観をまじえた「中国ビジネスのキーワードは共存共栄」等々は、大合併教室をぎっしりうめた聴衆が特に引き込まれていた。(経済学部教授 有馬敏則)